リュック タイマンスは国際的に著名な作家で、現代アートの中で絵画表現の可能性を切り拓いた作家と言われている。タイマンスの表現について、いくつも語られている文章がある。これらを読んでも、今ひとつ納得できないのは私だけであろうか。私がタイマンスの作品を知ったのは、美術手帳で特集されていた記事が最初です。第一印象は、とにかく退屈な印象を持ちました。焦点がボケた、ポラロイドの写真を見てい

ワールドワイドに活躍されている日本画家 千住博さん。日本画という定義は、明治時代に洋画(油絵)との比較で生まれた概念です。千住さんは、自らを日本画家と名乗っておられます。日本古来から伝承される絵画技法を受け継ぎ、今日的な絵画の課題に挑戦されている作家です。著書である『芸術とは何か』を拝読しましたが、千住さんの芸術、文化についての造詣の深さ、またアーティストとしての生き方、社会での

自然のイメージを精巧に描いた絵画や彫刻を制作するアメリカ出身の女性アーティスト、ヴィヤ・セルミンス。彼女の作品を見て感じることは、『写実』とは何かという、現代絵画の問いかけではなかろうか。彼女が選んでいるモチーフはどれも興味深く、また特異性があります。1960年代の作品は、テレビ、ランプ、鉛筆、消しゴム、写真のモノクローム複製などのありふれたオブジェクトを再現しま

現代美術の作家はブログではあまり取り上げていませんが、興味がないわけではありません。むしろ、現代アート(定義については触れません)には、特に身体性、五感を刺激し、これまで持っていた自分の感覚が変わってしまうような作品に惹かれます。そのような作品は、絵画ではなく、立体作品やインスタレーションに見られるように思います。一方で、絵画については、どうなのか。アートの歴史を振り返ってみると

既知という共通感覚によるアートアンディウォホールと言えば、キャンベルスープなどの大量消費物、マリリン・モンロー、エルビス・プレスリーと言った有名人をシルクスクリーンによって平面的に表現した作品が有名である。キャンベルスープにしろ、モンローにしろ共通している事がある。それは多くの人が「知っている」という事である。「知っている」という共通認識があるという前提で作品を見るのと、ないのとでは作品

安井賞の終焉

1996年に、行動美術協会に入選しましたが、翌年の1997年、安井賞は打ち切りとなりました。Wikipediaにはこのように記されています。安井賞は、安井會太郎の画風に基づき、具象的な作品を評価対象とした。新人洋画家の登竜門とされ、画壇の芥川賞とも言われ、多数の優秀な作家を輩出した。しかし、1996年、ますます多様化し複雑化しつつある日本の現代美術の状況を顧み、具象的傾向の作家の発掘を目

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