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ポストモダンを駆け抜けろ!!

イチロー 編 その2
『自分がどのように見えるか』を常に意識した独自の美学

イチロー の守備を見ていると、その身体能力と判断力に驚く。
更に、イチロー は『自分が、相手チームにまた観客にどのように映るのか』常に意識している。
例えば、イチロー は試合中にほとんど喜怒哀楽を出さない。三振しようが、エラーをしようが、極端に感情に出さない。
対戦する投手からすれば、何を考えているかわからない。それは捕手から見ても同じで相手に隙を与えない。

当時ヤンキースにいた松井と対談したとき、松井に『ゴジラなんだから、立ち上がるときにグランドの土を鷲掴みにしなきゃ!長い髪を爽やかに整えるのは、イメージと掛け離れている』とアドバイス?した。

イチロー の守備は、バッティングよりも攻撃的だ。
特にスライディングキャッチは、地面スレスレで補給する。そして肝心なのは次の動作。
ランナーがいる場合は、素早く態勢を立て直してランナーを自慢の肩で牽制する。ランナーがいない場合、もしくは2アウトの時はゆっくりと立ち上がり、ボールを軽く上げて余裕を見せる。まるで何事もなかったかのように………圧巻なのは、ホームランを奪い取るスーパーキャッチ。スピードとパワーと頭脳が高いレベルで組み合わさると、このような『奇跡』とも言える表現ができる。

表現は与えられた『場』によってより輝きを増す。そう考えるとメジャーの広いグラウンドは、イチロー にとって最高の舞台となる。捕球する前に、フェンスとの距離を一瞬目で確認している。その間ボールから目を離している。
野球のセオリーに『ボールから目を離すな』という。しかしイチロー の脳にはボールの軌道が読めている。頭脳と肉体とが連動して超人的なプレイが生まれるのである。

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