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私は、作品を完成させることが困難な時期が、かなり長い間続きました。その頃の私は、ジャコメッテイの影響下にありました。作品を描いては潰し、潰しては描くという果てのない作業です。そんな時、書道をやり始めた妻が楽しそうに清書している姿を見て、私も書というものに興味を持ちました。書道も墨絵も一発書きです。それは私の制作スタイルと全く逆でした。以来、私は本制作の合間に墨絵やスケッチを試みるようになりました。