制作を続けて来て、ふと思うことがある。「何のために描いているのだろうか」私は大学を卒業してから、コンスタントに制作してきたわけではない。描かなかった時期が7年ほどある。正確に言うならば、「描かなかった」と言うよりも「描けなかった」。その時期のことを考えると、今作品を作れている状況にいることは幸せだと思う。「なぜ描ける様になったのか」これについては、また別の機会に話

私が制作する中で、一番難しいと思う事は、作品の完成である。「どこで終わるか?」作家は自分の作品が「どの地点に達しているか」を見極める能力が必要である。もしそれが無いとすると制作は「行」の様なものになりかねない。「行」とは悟りに到達するための修行の意味で、そこには「完成」という概念はないと私は思う。完成なき追求は、自己と世界との関係性を問う孤独な作業とも言える。また一方で作

第19回世界絵画大賞展にて、私の作品が、山下裕二賞を受賞しました。7月7日の七夕に、東京都美術館にて、受賞式が行われました。今回、山下裕二審査員から、「山下裕二賞」を頂きました。講評では、事物の細かな描き込み等の技術力、構成力を評価して頂きました。山下裕二氏は、明治学院大学の教授、美術評論家として数々の著作で名高い。私も著作をいくつか読ませて頂いていましたので、大変嬉しいです。

成田悠輔さんが某専門学校の卒業式で行われたスピーチをユーチューブで見ました。マルクス アウレリウスの言葉から、「人生において何が大切か」をテーマに難しい内容をわかりやすく話されていました。内容を箇条書きにすると1、マルクス アウレリウス「投げられた石にとって、のぼって行くことが良いことではないし、また落ちていくことが悪いことでもない」2、ほとんどの人間において人生はそんなに大した

クリストのスケッチの特徴は、空間を的確に捉えるパーステクティブの魅力だと私は思う。クリストとジャンヌ クローゼのユニットはまずクリストが描くスケッチからプロジェクトをスタートさせたと言われている。そこで要求されるスケッチとは、そのプロジェクトの意図が明確に伝えるものでなくてはいけない。スケッチを見ただけで、どのような空間が生まれるのか、言葉を超えて視覚で訴えなければならない。クリ

クリストのスケッチは、本当に素晴らしい。その魅力に触れる前に、古今東西、様々な作家がスケッチを残している。"スケッチの達人"の作品を先ず見てみる。スケッチの達人と言えば、まず思いつくのがレオナルド ダ ヴィンチである。特徴のある左手で描かれた大胆な筆致と精緻な描写。解剖学や自然現象をも加わった造詣の深さは群を抜いている。ダ ヴィンチの作品の凄さは、『最後の晩餐』に見られる、深くテーマを掘

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