制作を続けて来て、ふと思うことがある。
「何のために描いているのだろうか」
私は大学を卒業してから、コンスタントに制作してきたわけではない。描かなかった時期が7年ほどある。
正確に言うならば、「描かなかった」と言うよりも「描けなかった」。その時期のことを考えると、今作品を作れている状況にいることは幸せだと思う。
「なぜ描ける様になったのか」これについては、また別の機会に話そうと思う。
人それぞれに「幸福」というものは違う。「事業で成功すること」「お金を貯めること」「スポーツで成果をあげること」色々あるだろう。
スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学のスピーチの一節。
「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日やろうとしたことを本当にやりたいだろうか。スティーブ・ジョブズは30年間毎日、この言葉を鏡に向かって語り続けという。
なんて凄い奴なんだ。
私は病のために、2018年から約3年間は、入退院の繰り返しで、自分の将来や家族のこと、仕事のことについて考えざるを得なかった。
その時に「生きる」とか「死ぬ」とか「死んだ後」について、あれやこれやと考えた。
結局考えたところで、実際にはわからないことばかりだ。そこで自分の出した結論は「今を精一杯生きる」。
それから早朝に起きることを義務とした。朝は5時には起きて制作している。
朝の時間は、自分にとって「聖域」。
仕事や他人の事など、一切考えない。
ただ作品に没頭して、時を過ごす。
これを「幸福」というかはわからないが、この生活を始めてから、不思議なことに、描けなくなるという不安は全く感じない。
そんなこんなで日々は過ぎていくのだ。
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