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『根拠のない勇気を持つ』成田悠輔

成田悠輔さんが某専門学校の卒業式で行われたスピーチをユーチューブで見ました。マルクス アウレリウスの言葉から、「人生において何が大切か」をテーマに難しい内容をわかりやすく話されていました。


内容を箇条書きにすると
1、マルクス アウレリウス「投げられた石にとって、のぼって行くことが良いことではないし、また落ちていくことが悪いことでもない」

2、ほとんどの人間において人生はそんなに大したものにはならない。
3、世間では、成功者のメッセージで溢れかえっている。
4、大抵は成功物語から程遠いグダグダな人生が待っている。
5、成功者と言われる人もよくよく考えてみると、そんなに大したことがない場合が多い。
6、たまたま良い人や組織に出会えた。たまたま特殊な頭脳や肉体を持って生まれてきた。ただただ運が良かっただけの人も多い。
7、たまたま上手くいった人達を祭り上げて、その人の過去から無理やり教訓を引き出したり、未来へのメッセージを抽出しようとする傾向がある。
8、成功した人は大抵は運がいい人なので、そういう人達の経験や教訓は、偏っていたり、歪んでいる場合が多い。
9、そういう所から、無理やり教訓を引き出したところで、本当に未来に役立つのか。
10、本当に大事なことは、成功者からのメッセージを聞くことではない。上手く行くか全くわからない、むしろ失敗するという中でもとりあえず足を踏み出してみる意味不明な勇気をどのように持つか、ということが大事なことではないか。
11、人間は様々なことを試してきて成功したものは、ごくごく一部で、その裏側にはまだ試されていない未知の領域がある。それは忘れられてしまったことやそこにはもう何もないと思われている、危険がたくさん潜んでいると言った領域がある。
12、そのような未知の世界に、何の保証もない状態で、とりあえず一歩足を踏み出さなきゃいけない。その時に実験してみる、何の根拠もない勇気をどう持つか。
13、一方で今の世の中は、コンプライアンスが重要視される。ルールとか倫理が厳しくなっている。
14、そういう社会で、ルールや常識から少し逸脱して、新しいことを試してみる。やってはいけないこと、やらない方がいいようなことを、少し手を伸ばしてみたり、言ってはいけないようなこと、言わない方がいいようなことを言ってみるという実験っぽい精神を持つことが大切ではないか。
15、それは成功するということとは全く関係がない、取り敢えず訳がわからないものを試してみる精神、これをどうやって身に付けるか。
16、そのために人間は3つぐらいの方法を作り出してきた。「幼児性」「異国性」「武士性」
17、「裸の王様」「王様は裸だ」と言ったのは、何の知識もない子供だった。
18、芸能界のタブーを破ったガーシー。良い悪いは別として、日本社会の外にいるからできたのではないか。
19、第二次大戦後、GHQが財閥を解体しようとした中で、渋沢財閥に対しては、GHQの条件を呑めば、解体を免除するという密約を交わそうとした。にも関わらず、渋沢財閥は自ら解体される道を選んだ。
20、渋沢財閥のトップ、渋沢栄一は「ニコ没」という言葉を使った。「ニコニコしながら没落していこう」という意味が込められている。
21、社会や経済を次のステージに引き上げるために、自分たち自身を解体してしまう。
22、尊敬すべき対象は、わかりやすい成功者ではなく、自分が成し遂げた成功を破壊し、世の中を内側から変えていけるような存在であるべき。
23、人間の価値は、成功する事だけが良き事ではない。また没落する事が必ずしも悪いことでもない。
24. 成功したなら、それに安住せず、ニコニコしながら破壊することが未来への糧となる。

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